どんな風に使われているのCase Studies

どんな風に使われているの
2019.01.16

親から相続した不動産の兄弟による共有名義のリスク

東京都杉並区にお住まいAさんよりご相談です。

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Aさんは長男で3人兄弟です。既にご両親は他界されていて父母の順でお亡くなりになり、その都度兄弟で遺産を相続してきました。問題はその相続した不動産なのですが、Aさんが住んでいる実家・収益不動産(マンション)2室が兄弟3人でそれぞれ1/3づつ共有している事です。

Aさんも何となく新聞やテレビで見ていて知っていたそうですが、共有名義でのリスクを感じていたそうです。

将来的な不安を取り除くにはどうしたら良いですかとの事です。

※次男Bさんは北海道在住・三男Cさんは大阪に住んでいて、兄弟仲は悪くは無いものの親交はそれほど深くはないそうです。

『家族信託以外の方法を利用する場合』

良くある手法としては株式会社を設立し、全ての不動産の所有権を移転することにより共有状態を解消する手法です。

ただし、今回の事例の場合不動産価格がかなり高額(総額2億)ですので、株式会社は資金調達を必要性があります。同時に所有者(兄弟3名)は譲渡所得税を相当額支払う必要も出てきます。さらには、所有権移転に際して不動産取得税と登録免許税が必要となってきます。また、株式会社の株式を兄弟3名で保有した場合、後の相続時に株式が分散し以後の管理が面倒な事にもなる懸念があります。

『家族信託を利用した場合』

委託者:兄弟3名
受益者:兄弟3名
受託者:一般社団法人
信託財産:全ての不動産

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メリット
・不動産の名義が一般社団法人に集約され、以後はその法人のみの意思で財産管理が可能
・兄弟全員が法人の社員兼理事となるため、必要に応じて各自の意見が述べられる
・各兄弟のの次世代になった際も、相続ではなく受益権の移動だけで法人が存続する限り共有物とはならない
・受益権の売買によって、不動産の権利の一本化を図る事もできる

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