どんな風に使われているのCase Studies

どんな風に使われているの
2018.10.31

将来の施設入所を見据えて、家族信託を利用したケース

ご親族関係・資産状況

 

ご相談者様は、八王子市にお住まいのお母様と、新宿区にお住いの長女様。

ご家族の構成は、母(81)と長男(56)・長女(54)の三人家族。

お父様はすでに他界されています。

資産としては、八王子駅近郊の自宅マンションと、預貯金と有価証券の合計約1500万円。

収入は、年金のみです。

 

お客様のご希望

 

八王子のマンションで一人暮らしのお母さんですが、

近頃、ご自身の記憶力と足腰の衰えを実感しており、

このまま一人暮らしを続けていくのは難しいのではないかと

悩んでいました。

近い将来、介護施設で暮らしていくことを検討していますが、

どのような施設に入れるか現時点ではわかりません。

また、施設に入った場合の費用を年金だけでは賄いきれない

可能性もあるため、空き家になる自宅マンションを賃貸に出すか売却するかを

検討しています。

しかし、賃貸するのも売却するのも、自分の判断能力がはっきりしていないと

できないことを知り、いつも世話をしてくれる長女に任せていきたいと

お考えでした。

 

家族信託の内容と効果

 

結果、お母様を委託者 兼 当初受益者、長女を受託者、長男を二次受託者とする

家族信託契約を結びました。

対象となる財産は、自宅マンションと現金1300万円です。

これによって

 

 ☑ お母様が万が一認知症になっても、賃貸や売買の契約が迅速に可能

 ☑ 将来介護施設に入る場合、賃貸収益で利用料を賄える可能性が残せる

 ☑ お母様の資産管理の手間を長女が担うことで、負担の軽減になる

 

といった効果が得られました。

また、信託契約はお母様の相続発生により終了し、

信託された財産は、長男と長女に1/2づつ帰属することにしたため、

通常の相続と何ら変わることはありません。

しいて言えば、長男・長女ともに持家ですので

八王子のマンションを共有し続けるのか

第三者へ売却するのかの判断が将来的に必要です。

 

いずれにしても、家族信託を活用することで、

お母様が財産面で困ってしまう可能性は非常に少なくできた、

私たちもお手伝いしていてうれしいケースでした。

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