2021.09.29

家族信託の費用はどれぐらい?節約する方法はあるか?


家族信託を検討されている方、もしくはまだ情報収集をしている段階の方でも、「家族信託の手続きにはいくら費用がかかるのだろう?」と気になっている方も多いかと思います。

確かに、家族信託は非常にメリットの多い制度ですが、かかる費用は廉価であるとは言い難いです。

しかし、一見すると高額な費用でも、家族信託をしていなかった場合の経済的なリスクをふまえて、総合的に検討することで、より安心できる対策を準備することができます。

本記事では、そんな家族信託の費用に関する疑問を明らかにして、家族信託を迷っている方々が一歩を踏み出す機会になれば幸いです。

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家族信託の費用は高い?

家族信託の費用の全体像は、信託する財産の額によって大きく増減するのですが、以下のようなケースが多いと言えます。

信託財産に不動産がない場合・・・30~50万円
信託財産に不動産がある場合・・・50~120万円

上記と比較して例えば、認知症になってしまい「預金口座が凍結された」「不動産が売却できない」などの理由から、成年後見制度を利用した場合、利用者のおよそ7割が、成年後見人に専任された司法書士や弁護士に対して、月額2~6万円程度の報酬を支払うことになります。(資産500万円以下で2~4万円、資産5000万円以上で5~6万円)

引用:東京家庭裁判所「成年後見人等の報酬のめやす」

認知症の代表であるアルツハイマー型の認知症は発症してから相続まで、平均8年間であることを踏まえると、月額3万円の報酬がかかった場合で、合計288万円もの金額を失うことになります。

これに対して、家族信託は(現在では、家族信託と一口にいっても様々な料金形態が採用されているので、以下弊所の家族信託を利用した場合を前提に解説します。)継続的な費用はかかりませんので、例えば資産5000万円の人だと400万円以上の差額が出てしまう可能性があるのです。

どんなことにお金がかかる?

コンサルティング費用

コンサルティング費用は専門家によって異なりますが、概ね、信託財産の価額の1%(最低額30万円)を採用している専門家が多いです。

たとえば、現金2000万円と不動産2000万円(固定資産税評価額)を信託する場合は、財産全体の価格が4000万円なので、40万円のコンサルティング費用がかかります。

自分で法律を勉強して信託内容を設計すれば、専門家へ支払うコンサルティング費用はかかりませんが、専門家の関与なく家族信託を有効に実行することは、非常に難易度が高いので現実的には難しいでしょう。

また、このコンサルティング費用は「家族信託の初期費用」という性質ではありません。

我々の他にも、家族信託を提供する事業者はたくさんおり、初期費用や月額費用というプランを採用しているサービスもあります。

しかし私どもが提供するこの「コンサルティング」というのは、家族信託の説明をするだけではなく、お客様のご家庭ごとの問題点や将来的なリスクを個別に判断して、様々な法制度の中から選択、もしくはそれらを複合的に用いて、一番最適だと思われる生前対策案を提案をすることをいいます。

お客様に本当に意味のある提案をするためには、家族信託の手続きの前提として遺言、成年後見・任意後見、生前贈与、生命保険加入など他の相続対策と比較・検討して、「本当に家族信託がベストな選択か?」「他に効果のある対策は考えられないか?」などを比較・検討する必要があると考えているためです。


②公正証書作成の費用

信託契約は必ずしも公正証書で作成する必要はないのですが、自力で作成してしまうと、将来万が一、相続人間で争いになってしまった際、内容の信憑性を問われたり、権限の有効性が争われたりします。

また私文書で作成した場合は、契約書の紛失や消失といったトラブルもあります。

そんな事態を避けるためにも、家族信託の信託契約書は公正証書で作成することが重要です。

公正証書の作成は専門家や公証人の面前で行われ、さらに原本は公証役場で保管されるため、第三者による盗難・改ざんや紛失のリスクは極めて低いのです。

また、自己信託(委託者と受託者が同じ信託契約)など、一部の信託形式では公正証書が必須になる場合もあります。

③登記依頼費用と登録免許税

信託財産に不動産を含む場合には、不動産の名義を委託者から受託者へ変更する手続きを行う必要があります。家族信託の相談先が司法書士事務所でない場合は、別途、司法書士への依頼費用がかかります。

弊所の場合は、コンサルティング費用に含まれますので、別途の費用はかかりません。

また、登記の際には登録免許税という税金を納付する必要があり、以下のような税金がかかります。

土地の場合・・・固定資産税評価額の3/1000
建物の場合・・・固定資産税評価額の4/1000

たとえば、評価額土地2000万円・建物1,000万円の自宅を信託する場合には、10万円の登録免許税がかかります。

ケース別シミュレーション

それでは、司法書士リーガル・パートナーで家族信託を行った場合の費用のシミュレーションをケースごとにご紹介します。

ケース①【信託財産:現金3000万円】

・コンサルティング費用      30万円

・公正役場立会日当          6万円

・公正証書の作成実費       約 3万円

                合計39万円(税別)

ケース②【信託財産:土地2000万円、建物1000万円】

・コンサルティング費用      30万円

・公正役場立会日当          6万円

・公正証書の作成実費       約 3万円

・登録免許税           10万円

                合計49万円(税別)

ケース③【信託財産:現金3000万円、土地2000万円、建物1000万円】

・コンサルティング費用                60万円

・公正役場立会日当          6万円

・公正証書の作成実費       約 4万円

・登録免許税           10万円

                合計80万円(税別)

できるだけ費用を抑える方法

上記は弊所で依頼をお受けした場合のだいたいの費用感ですが、弊所は司法書士事務所であるため「家族信託登記の司法書士報酬」「信託契約書作成費」コンサルティング費用に含まれているため、別途費用がかかりません。

依頼するのが司法書士事務所や弁護士事務所でない場合は、必ず契約書の作成や信託登記の申請に外部の専門家費用が別途かかるようになっていますので、総額で見るとやはり高くなってしまうケースが多いです。

もしくは、価格は廉価だけど、家族信託のパックのようなものを販売しているだけで、専門性の高い、総合的なコンサルティングが期待できない企業のサービスかのどちらかです。

ですので、なるべく費用を抑えながら「専門性の高いサービス」を求めるのであれば、司法書士事務所か弁護士事務所に依頼をするのが良いです。

まとめ

・家族信託サービスは一見高額だが、将来的な成年後見の利用リスクと比較する必要がある

・契約書作成費や登記手続費が別途かかる場合は、高額になりがち

・家族信託ありきではなく、法律の総合的な知識と専門性をもった専門家に相談したほうが良い

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