2020.10.21

家族信託はもう不要!?認知症高齢者の預金が引き出しやすくなる!


我が国の高齢化はますます進み、2025年には70歳以上が保有する金融資産が全体の4割に達すると言われています。



認知症患者の保有する金融資産の額が、将来的に200兆円を超えると試算されており、金融庁は8月に銀行業界に対して顧客への対応の指針を作成するよう求めました。

それに伴い全銀協が、認知機能が低下している預金者本人に代わって、そのご家族が本人との関係がわかる戸籍等を出して、病院や介護施設の請求書などで使い道を明確にすれば、その金額を振り込むなどできるように、ルール作りを進めているのです。



「家族信託、自分で調べるのは大変…。」それなら
公式LINEを友だち追加をしておくと便利です♪

なぜ必要?代理出金の制度

この制度は、すでに認知機能が低下してしまった人やそのご家族にとってはとてもメリットのある制度です。

というのも、これまでは預金者本人の意思の確認がとれなくなった場合、銀行が顧客の資産を守る目的で、引き出しや振り込みに応じることができなくなっていました。



たとえ、その使い道が「治療費」や「介護施設の入居費」だとしても結果は変わりません。

かねてより、こうした銀行の杓子定規な対応には、より柔軟な対応を求める声がありました。



2025年には、個人金融資産のうちの4割を70際以上が保有し、国内総生産(GDP)の約4割にあたる200兆円以上の資産を認知症患者が保有するようになる、との予測もあるので、対策が急がれています。



そこで、認知機能が低下してしまったとしても、家族が必要な書類を集めれば預金を引き出せるようにしよう、という訳です。

しかし、このような新しい制度ができても、高齢者の方の生前対策は十分とは言えません。

それは、以下のような理由からです。



使途が限定された引き出ししかできない。

この新しい制度は、「医療費」や「介護施設費」など、使途が明確に確認できる場合は、銀行から直接振り込むなどして出金に応じやすくするという制度ですので、普通に生活費や使途を限定しないで預金を使いたい場合にまで対応が予定されているものではありません。



積極的な運用は、やはりできない。

使い道が明らかであれば、どんな目的でも引き出せる訳ではありません。



贈与や不動産の購入、財産の投機的な運用については対象にならない可能性が高いです。なので、「税対策」や「資産運用」には使えません。



まだ、わからない部分も多いし、手間もかかる

この制度は、まだ検討段階なので、「いつから使えるのか」や「使える要件」等、まだまだ実際の利用場面でどのように運用されるのか不明な部分も多いです。

更に、戸籍や請求書など揃えるべき書類にも一定の厳格さが要求されるのではないかと予想され、意外に手間もかかるでしょう。



認知症の対策にはなっていない。

とはいえ、すでに認知機能が低下してしまった人には、大変ありがたい制度です。

しかし、事前の準備が間に合うのであれば、家族信託や生前贈与など、よりメリットの大きい対策は検討しておいた方がいいでしょう。




「医療費」や「介護費」など、緊急切迫した資金の確保はできても、実家を売却して資金を捻出したい、孫への教育資金を贈与したい、資産の組み換えをして税負担を軽減したい、というような想いの実現はできません。

そういう場合に備えて、柔軟に財産の管理ができる「家族信託」や「生前贈与」を検討しておくことをおすすめします。



家族信託と組み合わせて考える。

家族信託は、財産を家族に信託する制度です。信託をされたご家族は「受託者」として信託された財産を、契約内容に従って管理・処分できます。



受託者が本人の為に、契約で定めた財産管理の方法に従って管理・処分できる仕組みで、受託者のできる事の範囲を予め自由に決めておけるのが最大のメリットです。

生前の対策を考える場合には、家族信託とこの「代理出金の制度」は組み合わせて考えるべきでしょう。



家族に信託をしたい預金と、そうでない預金とを分けて考えて。

信託した預貯金は受託者に管理してもらい、そうでないほうの預金口座は、最悪の場合凍結してしまっても、この「代理出金の制度」で、緊急切迫の出金には対応できます。



信託をした財産は受託者にしっかり管理してもらい、万が一意思能力が低下しても、家族で話し合って決めた目的のために使えます。



まとめ

今回の、「代理出金の制度」が整備されれば、いざという時の出金には対応できるようになりそうですが、それだけで全て問題が解決する訳ではありません。



これから数年以内に、200兆円以上の資産が凍結のリスクにさらされる社会になります。

「こんなはずじゃなかった」となる前に、家族信託について検討をしてみてください。



家族信託について詳しくは、下のリンクから「活用事例集」を受け取れますので、是非参考にしてください。



「家族信託、自分で調べるのは大変…。」それなら
公式LINEを友だち追加をしておくと便利です♪


サイト内検索

人気の事例

  • 認知症の妻と一人息子の将来的相続対策で家族信託を活用
    認知症の妻と一人息子の将来的相続対策で家族信託を活用
  • 事業承継で家族信託を活用した事例
    事業承継で家族信託を活用した事例
  • 相続前に共有している不動産のトラブル回避を家族信託を使って解決
    相続前に共有している不動産のトラブル回避を家族信託を使って解決
  • 子供のいない夫婦が将来の為に遺言代用信託を利用
    子供のいない夫婦が将来の為に遺言代用信託を利用
  • 高齢者の再婚による相続問題を家族信託で解決した事例
    高齢者の再婚による相続問題を家族信託で解決した事例

人気のコラム

  • 信託口口座を開設する前に知っておきたい、「信託専用口座」とのちがい
    信託口口座を開設する前に知っておきたい、「信託専用口座」とのちがい
  • 抵当権付き不動産(担保不動産)を信託財産にする際の注意点
    抵当権付き不動産(担保不動産)を信託財産にする際の注意点
  • 知らないと損をする!家族信託で贈与税を回避する方法
    知らないと損をする!家族信託で贈与税を回避する方法
  • 家族信託をしたら不動産の税金はどうなる?
    家族信託をしたら不動産の税金はどうなる?
  • どうして借地権を信託するのに地主の承諾が必要なのか?
    どうして借地権を信託するのに地主の承諾が必要なのか?