2020.10.29

家族信託をしていても暦年贈与はできるか?


家族信託をしても、相続税や贈与税が節税できる訳ではありません。




しかし、単純に「贈与」をする場合と比べると、家族信託で受託者に財産を預けると税金が安く済みます。

例えば、1億円の財産を贈与すると、全体で600万円程度の税金(登録免許税・不動産取得税)がかかりますが、家族信託にすると、税金は40万円程度で済みます。

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詳しくはこちらの記事が参考になります。

関連記事:家族信託をしたら不動産の税金はどうなる?



また、家族信託中に、相続税対策としてアパートの建築などを受託者が行うことで、結果的に相続税対策になることもあります。

相続税対策として、「暦年贈与」を計画される方、すでに開始されてる方もいらっしゃると思います。




家族信託をしながら、暦年贈与はできるのでしょうか?今回はこの点を見ていきたいと思います。



暦年贈与について

まず、生前贈与の活用で基本となる「暦年贈与」についてです。

生前贈与とは、生きている間に財産を他人に無償であげることを言います。生前贈与をすると、受けとった側に贈与税という税金がかかります。



贈与税は、個人が財産を貰った時にかかる税金か

学生の頃に親からもらった仕送りや、結婚式の時のご祝儀は?

親の扶養義務に基づく子どもへの生活費や、教育費は非課税です。ご祝儀も社会通念上相当と認められるものであれば非課税です。

そして、もうひとつ。非課税になるのが「暦年贈与」です。

これは聞いたことがある

暦年贈与とは、毎年110万円以下ずつを贈与するなら贈与税はかからない、というものです。




特例贈与財産の税率はお得

贈与税の計算式は以下の通りです。このうち、「税率」と「控除額」が、「一般」と「特例」の2種類があります。





「特例贈与財産用」税率は、直系尊属(祖父母や父母など)から、その年の1月1日において20歳以上の者(子・孫など)への贈与税の計算に使用します。その年とは、贈与をした年のことです。

一般税率は、「特例贈与財産用」に該当しない場合の贈与税の計算に使用します。



特例贈与財産用の税率は低く、祖父母や父母→20歳以上の子・孫などへの贈与がお得です。



一般税率と比べると、贈与する額によっても違いますが、例えば1000万円の贈与の場合、一般税率なら231万円ですが、特例税率が適用されれば税額は177万円です。54万円もの差が出ます。



1000万を贈与した時の贈与税計算例(特例贈与財産用の税率)



しかし、暦年贈与を上手く使って、110万円ずつに分けて贈与していけば、贈与税がかからないのです。

例えば、祖父から孫3人へそれぞれ毎年110万円ずつ贈与すると、合計で330万円を贈与したことになりますが、「もらった人から見て」110万円は超えていませんので、贈与税は非課税になります。



家族信託をしても暦年贈与はできる?

家族信託を開始した後も、この暦年贈与を継続していこう!と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかしこれには注意が必要です。

家族信託の「受託者」は、“受益者のため”にのみ財産の管理処分を行います。

例えば、受託者が息子で、委託者兼受益者が父だった場合、息子が父以外の人に、信託財産を給付することは、忠実義務(信託法第30条)違反になります。



しかし、そもそも信託の基本理念は、「受益者のため」に財産を管理処分することです。

よって、「贈与を実行すること」が「受益者のため(受益者の希望・意思)」であることを契約書に明記しておくことで受託者が、受益者以外の者へ信託財産を交付することも可能です。



”第〇条 受託者は、受益者の3親等内の親族に限り、一人当たり年間150万円を上限とする金銭の贈与契約を締結することが出来る。ただし、贈与することが出来る財産は、合計で1,500万円までとする。”

上記のような定めを置くことで、受託者による受益者以外の者に対する暦年贈与が法律上可能です。



なぜなら、それが「受益者の意思」なのですから、これを止める根拠はありません。



付随する論点として、受託者が受託者自身に対して贈与を行うことが許されるのかという問題はありますが、それはまたの機会に詳しくご説明いたしますね。



おわりに

このような対策を講じるかどうかは、信託契約を組み立てる中で専門家に相談してください。



司法書士リーガル・パートナーでご相談頂くと、ご相談から提案書の作成まで無料で行っています。


まだ検討中の方は、下のリンクからLINE友だち追加をするともらえる「家族信託活用事例集」が参考になりますので、是非ご覧ください。



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