どんな風に使われているのCase Studies

どんな風に使われているの
2018.11.26

相続前に共有している不動産のトラブル回避を家族信託を使って解決

東京都杉並区のMさんよご相談です。

Mさんは離婚をされ子供を連れて実家にお母様と同居されています。お父様は10年前に他界されていて、その際実家兼アパートにお母様が住まいになりそこに、同居されている形です。Mさんにはお兄様がいらっしゃいますが、他県にお住まいでご自宅もお持ちです。現在、お母様の介護をしつつ身の回りの世話をしている現在です。お母様の想いとしてはお孫さんの独立までは一緒に住んでいたいけど、相続は長男さんと平等に分けてあげたいと考えいるそうです。

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『何もしなかった場合』

心配されることはお母様さが認知症になってしまった場合は、自宅兼アパートの賃貸管理・修繕・売却処分等ができなくなることです。お母様が亡くなり相続が発生した場合は、長男さんとMさん(長女)の共有名義になってしまい、後の相続トラブルに発展しないとも限りません。

『遺言書を作成した場合』

共有を避ける意味で遺言書を作成し、特定人に相続させるのも一つの策ですが、仮にMさん(長女)に単独で相続させた場合、長男さんからの遺留分相当額の代償金を用意する必要があり、金銭的にMさん(長女)の負担が増えてしまいます。また、遺言書には財産管理機能はありませんので、お母様の生前中のリスクは消えません。

『成年後見制度を使った場合』

成年後見制度を利用した場合、今回のご相談のケースですと資産がそれなりにございますので、親族が成年後見人になる確率は低く専門の士業が選任されます。ですので、本人に対して合理的な理由が無い限りは、資産を柔軟に扱う事はできません。また、遺産分割の対策にもなりません。

『家族信託を利用した場合』

ポイントとして仮にお母様がお亡くなりになったとしても、Mさん(長女)が独立するまではMさん(長女)とお孫さんが自宅兼アパートに住めるようにし、Mさん(長女)と長男さんが均等に受益できるようにします。

信託設計

委託者:母
受託者:Mさん(長女)
受益者:母
第二受益者:Mさん(長女)及び長男さん
信託財産:自宅兼アパート・現金
終了事由:母の死亡及び自宅兼アパートの売却完了時
帰属権利者:信託終了時の最終受益者

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『まとめ』

この信託契約を結ぶことによって、お母様の万が一の認知症発症した場合の意思判断喪失へのリスクが回避出来ます。自宅兼アパートの管理・修繕・売却等を受託者であるMさん(長女)が行う事ができます。相続が発生した際は自宅兼アパートの売却が済むまでは、受益者であるMさん(長女)と長男さんに受益権が設定されていますので、その間の家賃収入等が受け取る事ができます。最終的に自宅兼アパートが売却できた場合は、信託が終了し、Mさん(長女)と長男さんで売却代金の清算をし分配することができます。

このように、将来の共有防止策を打つことができました。もちろん現在共有状態になっている場合でも家族信託を使う事によって、未然にトラブルを回避する事ができます。

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